Linux: マウントと /etc/fstab の設定について詳しく解説

概要

この記事では、ファイルシステムをマウントする mount コマンドの使い方について解説します。

まとめ

コマンド 説明
mount ファイルシステムをマウントする
umount マウントされているファイルシステムを切断する
mountpoint 指定されたディレクトリがマウントポイントかどうかを確認する
e2label ext2/ext3/ext4 ファイルシステムのラベルを表示または設定する
lsblk ブロックデバイスの情報を表示する
blkid ブロックデバイスの属性を表示する
findmnt マウントポイントの情報を表示する

e2label コマンド: ext2/ext3/ext4 ファイルシステムにラベルをつける

e2label コマンドを使用すると、ext2/ext3/ext4 ファイルシステムにラベルをつけることができます。

sudo e2label /dev/sda main
Bash

ラベルは e2label コマンドを使用して確認できます。

$ sudo e2label /dev/sda
main
Bash

lsblk/blkid コマンド: ブロックデバイスの情報を表示する

lsblk コマンドまたは blkid コマンドを使用して、ブロックデバイスのラベルや UUID を確認できます。

$ lsblk -o NAME,UUID,LABEL
NAME   UUID                                 LABEL
sda    61441dbc-1ade-48dc-b118-da71401e05ee main
sdb
├─sdb1 78CD-EF1C
└─sdb2 32f81d94-22e8-40f1-8527-350e67ff68b0
sr0

$ blkid
/dev/sdb2: UUID="32f81d94-22e8-40f1-8527-350e67ff68b0" TYPE="ext4" PARTUUID="28c574af-68ff-4d30-b8d2-3fe22c5dd670"
Bash

mount/unmout コマンド: マウントする

mount コマンドは、Unix 系オペレーティングシステムでファイルシステムをマウントするために使用されるコマンドです。 ファイルシステムをマウントすると、そのファイルシステムが特定のディレクトリ (マウントポイント) に接続され、そのファイルシステムの内容にアクセスできるようになります。

基本構文

mount [options] <source> <directory>
Bash
  • options: マウント動作を変更するための追加オプション
  • source: マウントするデバイスのパス
  • directory: デバイスをマウントするディレクトリ

例:

sudo mkdir /mnt/my_data
sudo mount -t ext4 /dev/sda1 /mnt/my_data
Bash

この例では、/dev/sda1 デバイスを ext4 ファイルシステムとして /mnt/my_data ディレクトリにマウントします。 ファイルシステムをアンマウントするには umount コマンドを使用します。

sudo umount /mnt/my_data
Bash

主なオプション

オプション 説明
--source <src> マウント元を明示的に指定する
--target <target> マウントポイントを明示的に指定する
-r, --read-only ファイルシステムを読み込み専用でマウントする (-o ro と同じ動作である)
-w, --rw, --read-write ファイルシステムを読み書き可能でマウントする (デフォルト)
-a, --all fstab に設定されたすべてのファイルシステムをマウントする
-o, --options <リスト> カンマ区切りでマウントオプションを指定する
-t, --types <リスト> ファイルシステムの種類を指定する

使用例

デバイスをディレクトリにマウントする

sudo mount /dev/sda1 /mnt/my_data
Bash

読み取り専用でマウントする

sudo mount -o ro /dev/sda1 /mnt/my_data
Bash

特定のファイルシステムタイプを指定してマウントする

sudo mount -t ext4 /dev/sda1 /mnt/my_data
Bash

/etc/fstab に基づいてすべてのファイルシステムをマウントする

sudo mount -a
Bash

/etc/fstab ファイル

/etc/fstab は、システム起動時に自動的にマウントされるファイルシステムの情報を記載した設定ファイルです。 各行は 1 つのファイルシステムを表し、以下の形式で記述されます。 空行文字が区切り文字になっているため、各項目に空白を含めないように注意してください。

fs_spec fs_file fs_vfstype fs_mntops fs_freq fs_passno
Plain text

以下は /etc/fstab ファイルの例です:

# <file system> <mount point> <type> <options> <dump> <pass>
/dev/sda1       /               ext4    defaults        1       1
/dev/sda2       /home           ext4    defaults        1       2
/dev/sdb1       /mnt/external   ntfs    defaults        0       0
Conf

各項目の内容

fs_spec (ファイルシステム)

fs_spec は、マウントするファイルシステムを指定します。これはデバイス名、UUID、ラベル、またはネットワークファイルシステムのリモートホストとパスを表します。

例:

  • <device>: /dev/sda1/dev/cdrom
  • UUID=<UUID>: UUID=123e4567-e89b-12d3-a456-426614174000
  • LABEL=<LABEL>: LABEL=home
  • <host>:<dir>: 192.168.3.3:/mnt/nfs_share

fs_file (マウントポイント)

fs_file は、ファイルシステムをマウントするディレクトリ (マウントポイント) のパスを指定します。 マウントポイントは事前に存在している必要があります。

例: /mnt/my_data

fs_vfstype (ファイルシステムの種類)

fs_vfstype は、マウントするファイルシステムの種類を指定します。

例: ext2, ext3, ext4, xfs, btrfs, vfat, sysfs, proc, nfs, cifs

fs_mntops (マウントオプション)

fs_mntops は、マウント時の動作を制御するマウントオプションをカンマ区切りで指定します。 指定可能なオプションの種類は、ファイルシステムによって異なります。

例:

  • defaults: デフォルトオプション
  • ro: 読み取り専用
  • rw: 読み書き可能
  • noauto: 起動時の自動マウントを無効にする

fs_freq (バックアップ頻度)

fs_freq は、dump コマンドによるバックアップの頻度を指定します。

  • 0: バックアップしない (デフォルト)
  • 1: バックアップする

fs_passno (ファイルシステムチェックの順序)

fs_passno は、システム起動時に fsck コマンドによるファイルシステムチェックの順序を指定します。

  • 0: チェックしない (デフォルト)
  • 1: 最初にチェックされるファイルシステム (通常はルートファイルシステム)
  • 2: 後でチェックされるファイルシステム

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