概要
この記事では、ファイルシステムをマウントする mount
コマンドの使い方について解説します。
まとめ
コマンド | 説明 |
---|---|
mount |
ファイルシステムをマウントする |
umount |
マウントされているファイルシステムを切断する |
mountpoint |
指定されたディレクトリがマウントポイントかどうかを確認する |
e2label |
ext2/ext3/ext4 ファイルシステムのラベルを表示または設定する |
lsblk |
ブロックデバイスの情報を表示する |
blkid |
ブロックデバイスの属性を表示する |
findmnt |
マウントポイントの情報を表示する |
e2label
コマンド: ext2/ext3/ext4 ファイルシステムにラベルをつける
e2label
コマンドを使用すると、ext2/ext3/ext4 ファイルシステムにラベルをつけることができます。
ラベルは e2label
コマンドを使用して確認できます。
lsblk/blkid
コマンド: ブロックデバイスの情報を表示する
lsblk
コマンドまたは blkid
コマンドを使用して、ブロックデバイスのラベルや UUID を確認できます。
mount/unmout
コマンド: マウントする
mount
コマンドは、Unix 系オペレーティングシステムでファイルシステムをマウントするために使用されるコマンドです。
ファイルシステムをマウントすると、そのファイルシステムが特定のディレクトリ (マウントポイント) に接続され、そのファイルシステムの内容にアクセスできるようになります。
基本構文
- options: マウント動作を変更するための追加オプション
- source: マウントするデバイスのパス
- directory: デバイスをマウントするディレクトリ
例:
この例では、/dev/sda1
デバイスを ext4
ファイルシステムとして /mnt/my_data
ディレクトリにマウントします。
ファイルシステムをアンマウントするには umount
コマンドを使用します。
主なオプション
オプション | 説明 |
---|---|
--source <src> |
マウント元を明示的に指定する |
--target <target> |
マウントポイントを明示的に指定する |
-r , --read-only |
ファイルシステムを読み込み専用でマウントする (-o ro と同じ動作である) |
-w , --rw , --read-write |
ファイルシステムを読み書き可能でマウントする (デフォルト) |
-a , --all |
fstab に設定されたすべてのファイルシステムをマウントする |
-o , --options <リスト> |
カンマ区切りでマウントオプションを指定する |
-t , --types <リスト> |
ファイルシステムの種類を指定する |
使用例
デバイスをディレクトリにマウントする
読み取り専用でマウントする
特定のファイルシステムタイプを指定してマウントする
/etc/fstab
に基づいてすべてのファイルシステムをマウントする
/etc/fstab
ファイル
/etc/fstab
は、システム起動時に自動的にマウントされるファイルシステムの情報を記載した設定ファイルです。
各行は 1 つのファイルシステムを表し、以下の形式で記述されます。
空行文字が区切り文字になっているため、各項目に空白を含めないように注意してください。
以下は /etc/fstab
ファイルの例です:
各項目の内容
fs_spec (ファイルシステム)
fs_spec
は、マウントするファイルシステムを指定します。これはデバイス名、UUID、ラベル、またはネットワークファイルシステムのリモートホストとパスを表します。
例:
<device>
:/dev/sda1
、/dev/cdrom
UUID=<UUID>
:UUID=123e4567-e89b-12d3-a456-426614174000
LABEL=<LABEL>
:LABEL=home
<host>:<dir>
:192.168.3.3:/mnt/nfs_share
fs_file (マウントポイント)
fs_file
は、ファイルシステムをマウントするディレクトリ (マウントポイント) のパスを指定します。
マウントポイントは事前に存在している必要があります。
例: /mnt/my_data
fs_vfstype (ファイルシステムの種類)
fs_vfstype
は、マウントするファイルシステムの種類を指定します。
例: ext2, ext3, ext4, xfs, btrfs, vfat, sysfs, proc, nfs, cifs
fs_mntops (マウントオプション)
fs_mntops
は、マウント時の動作を制御するマウントオプションをカンマ区切りで指定します。
指定可能なオプションの種類は、ファイルシステムによって異なります。
例:
defaults
: デフォルトオプションro
: 読み取り専用rw
: 読み書き可能noauto
: 起動時の自動マウントを無効にする
fs_freq (バックアップ頻度)
fs_freq
は、dump コマンドによるバックアップの頻度を指定します。
0
: バックアップしない (デフォルト)1
: バックアップする
fs_passno (ファイルシステムチェックの順序)
fs_passno
は、システム起動時に fsck コマンドによるファイルシステムチェックの順序を指定します。
0
: チェックしない (デフォルト)1
: 最初にチェックされるファイルシステム (通常はルートファイルシステム)2
: 後でチェックされるファイルシステム
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