目次
概要
この記事では、Ubuntu で利用されるログの種類について説明します。 Ubuntu システムにおける主要なログファイルとその内容、用途について理解することで、システム管理やトラブルシューティングを効果的に行うことができます。
Ubuntu のシステムログ
Ubuntu のログファイルは通常、/var/log
ディレクトリに格納されています。
形式がテキストファイルのログは cat, less, tail
などで確認できます。一部のログは閲覧に管理者権限が必要になります。
ログイン履歴に関するログ
ログインに関するログは以下のパスに格納されています。 これらはバイナリ形式のため、専用のコマンドで確認します。
ファイルパス | 説明 | 形式 | コマンド |
---|---|---|---|
/var/log/wtmp |
ユーザーのログイン・ログアウトに関するログ | バイナリ | last |
/var/log/btmp |
失敗したログイン試行に関するログ | バイナリ | lastb |
/var/log/lastlog |
各ユーザーの最後のログインに関するログ | バイナリ | lastlog |
/var/log/faillog |
各ユーザーのログイン失敗回数に関するログ | バイナリ |
ログイン・ログアウトに関するログ
last
コマンドの出力は、システムのログイン・ログアウト履歴を表示します。
以下に、last
コマンドの出力例を示します:
- ログインしたユーザー
- ログインに使用したターミナルデバイス
- ホスト名
- ログイン日時
- ログアウト日時
- ログインセッション時間
失敗したログイン試行に関するログ
lastb
コマンドは、失敗したログイン試行の履歴を表示します。
以下に、lastb
コマンドの出力例を示します:
- ログイン試行したユーザー
- ログイン試行したターミナルデバイス
- ホスト名
- ログイン試行日時
- ログアウト試行日時
- ログアウト試行が行われたセッション時間
各ユーザーの最後のログインに関するログ
lastlog
コマンドは、各ユーザーの最後のログイン日時を表示します。
以下に、lastlog
コマンドの出力例を示します:
- ユーザー名
- ログインに使用したターミナルデバイス
- ホスト名
- ユーザーが最後にログインした日時
システムに関するログ
ファイルパス | 説明 | 形式 |
---|---|---|
/var/log/auth.log |
ユーザー認証に関するログ | テキスト |
/var/log/boot.log |
システムの起動時のログ | テキスト |
/var/log/dmesg |
カーネルリングバッファの内容 | テキスト |
/var/log/kern.log |
カーネルに関するログ | テキスト |
/var/log/syslog |
システム全体のログ | テキスト |
/var/log/journal/ |
systemd に関するログを格納する場所 | ディレクトリ |
/var/log/auth.log
/var/log/auth.log
は、Linux システムにおける認証関連のログを保持するファイルです。このファイルには、ログイン試行、認証の成功および失敗、sudo コマンドの使用などの情報が記録されています。以下に /var/log/auth.log
の読み方について説明します。
以下に、/var/log/auth.log
の例を示します:
- 日時
- ホスト名:
- プロセス名[PID]: プロセス名と PID
- メッセージ
その他のシステム関係のログ
システムのログは journalctl
を使用して確認することをおすすめします。
dpkg, apt
に関するログ
ファイルパス | 説明 | 形式 |
---|---|---|
/var/log/apt |
APT パッケージ管理システムのログ | テキスト |
/var/log/dpkg.log |
dpkg パッケージ管理ツールのログ | テキスト |
/var/log/unattended-upgrades/ |
自動アップグレードに関するログを格納する場所 | ディレクトリ |
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