- 概要
- lines.Line2D
- Line2D オブジェクトのプロパティ
- alpha – 透過度を設定する
- antialiased / aa – アンチエイリアスを有効にするかどうかを設定する
- linestyle / ls – 線のスタイルを設定する
- solid_capstyle / dash_capstyle – 線分の端のスタイルを設定する
- solid_joinstyle / dash_joinstyle – 線分の結合部分のスタイルを設定する。
- linewidth / lw – 線の太さを設定する
- color / c – 線の色を設定する
- drawstyle / ds – 点同士の結び方を設定する
- marker – マーカーのスタイルを設定する
- fillstyle – マーカーの塗りつぶし方を設定する
- markersize / ms – マーカーの大きさを設定する
- markeredgewidth / mew – マーカーの境界線の太さを設定する
- markeredgecolor / mec – マーカーの境界線の色を設定する
- markerfacecolor / mfc – マーカーの内部の色を設定する
- markerfacecoloralt – マーカーの内部の色を設定する
- markevery – マーカーの配置間隔を設定する
概要
本記事では、matplotlib で折れ線を表す lines.Line2D オブジェクトのプロパティについて、解説します。 axes.Axes.plot() などの関数の引数に指定することで、線の色や太さなどを設定できます。
lines.Line2D
lines.Line2D オブジェクトは matplotlib で折れ線を表すオブジェクトです。 通常、直接このオブジェクトを作成することはなく、折れ線を作成する axes.Axes.plot() などの関数の返り値として得られます。
[<matplotlib.lines.Line2D object at 0x7f528453b750>, <matplotlib.lines.Line2D object at 0x7f528c2c4c50>]

Line2D オブジェクトのプロパティ
Line2D オブジェクトの多くのプロパティがあり、線の色や太さなどを設定できます。
Line2D オブジェクトのプロパティを設定するには、次の方法があります。
- Line2D オブジェクトの setter 関数を呼び出す: すでに作成済みの Line2D オブジェクトのプロパティを変更する場合は、Line2D.set_<プロパティ名>(<設定値>) で設定します。(例: 色を赤にする場合、line.set_color(“red”))
- 折れ線を作成する関数に
<プロパティ名>=<設定値>
という形で引数を指定することで、作成される折れ線にその設定が反映されます。(例: plt.plot(x, y, color=”red”)
一部のプロパティ名は省略名があります。その場合、以下の表の名前の欄にスラッシュで区切って併記しています。
例えば、色を設定するプロパティ color
は c
でも同じ意味になります。(例: plt.plot(x, y, c=”red”))
alpha – 透過度を設定する
alpha
に の範囲の float を指定することで、線やマーカーの透過度を設定できます。
None
を指定した場合、透過なしになります。


antialiased / aa – アンチエイリアスを有効にするかどうかを設定する
antialiased
または aa
に bool を指定することで、アンチエイリアスを有効にするかどうかを設定できます。
antialiased=False
にすると、アンチエイリアスが無効になり、ジャギーが目立つようになります。


linestyle / ls – 線のスタイルを設定する
linestyle
または ls
で、線のスタイルを設定できます。
文字列で指定する場合、以下の種類が指定できます。


点線にする場合、linestyle=(offset, onoffseq)
という書式で指定することで、点線のスタイルをカスタマイズできます。
onoffseq
は長さが偶数である float の配列で、(線の長さ, 空白の長さ, ...)
を指定します。
例えば、(0, (3, 4, 1, 4))
の場合、線 (長さ3), 空白 (長さ4), 線 (長さ1), 空白 (長さ4)
を繰り返すことで、点線を作成します。
offset
は、最初に線を描画し始めるオフセットを指定します。
例えば、(7, (3, 4, 1, 4))
の場合、線 (長さ1), 空白 (長さ4)
から始まり、以降は 線 (長さ3), 空白 (長さ4), 線 (長さ1), 空白 (長さ4)
を繰り返します。
以下にいくつかの折れ線の例を載せました。


solid_capstyle / dash_capstyle – 線分の端のスタイルを設定する
solid_capstyle
で、実線、dash_capstyle
で点線の場合の線分の端のスタイルを設定できます。
通常、折れ線は細いので、どれを設定しても視覚的な違いはほとんどありません。

solid_joinstyle / dash_joinstyle – 線分の結合部分のスタイルを設定する。
solid_joinstyle
で、実線、dash_joinstyle
で点線の場合の線分の結合部分のスタイルを設定できます。
通常、折れ線は細いので、どれを設定しても視覚的な違いはほとんどありません。

linewidth / lw – 線の太さを設定する
linewidth
または lw
に float を指定することで、線の太さを設定できます。


color / c – 線の色を設定する
color
または c
に色を指定することで、線の色を設定できます。


drawstyle / ds – 点同士の結び方を設定する
drawstyle
または ds
に以下の文字列を指定することで、点同士の結び方を設定できます。
default
: 各点同士を直接結びます。steps
/step-pre
: 各点の直後に段差をつけます。step-mid
: 各点の中間に段差をつけます。step-post
: 各点の直前に段差をつけます。
通常、折れ線を作成する場合は、デフォルトである default
のままで問題ないですが、階段関数 を描画したい場合などにこのプロパティを指定します。

marker – マーカーのスタイルを設定する
marker
に値を指定することで、マーカーのスタイルを設定できます。
値 | 画像 | 名前 |
---|---|---|
“.” | point | |
“,” | pixel | |
“o” | circle | |
“v” | triangle_down | |
“^” | triangle_up | |
“<“ | triangle_left | |
“>” | triangle_right | |
“1” | tri_down | |
“2” | tri_up | |
“3” | tri_left | |
“4” | tri_right | |
“8” | octagon | |
“s” | square | |
“p” | pentagon | |
“P” | plus(filled) | |
“*” | star | |
“h” | hexagon1 | |
“H” | hexagon2 | |
“+” | plus | |
“x” | x | |
“X” | x(filled) | |
“D” | diamond | |
“d” | thin_diamond | |
“|” | vline | |
“_” | hline | |
0 or markers.TICKLEFT | tickleft | |
1 or markers.TICKRIGHT | tickright | |
2 or markers.TICKUP | tickup | |
3 or markers.TICKDOWN | tickdown | |
4 or markers.CARETLEFT | caretleft | |
5 or markers.CARETRIGHT | caretright | |
6 or markers.CARETUP | caretup | |
7 or markers.CARETDOWN | caretdown | |
8 or markers.CARETLEFTBASE | caretleft (centered at base) | |
9 or markers.CARETRIGHTBASE | caretright (centered at base) | |
10 or markers.CARETUPBASE | caretup (centered at base) | |
11 or markers.CARETDOWNBASE | caretdown (centered at base) | |
“None” or ” ” or “” | nothing |
latex をマーカーに使えます。

3つのタプルを指定した場合、以下の意味になります。
- (n, 0, 回転角度): 正 角形
- (n, 1, 回転角度): 星型 角形
- (n, 2, 回転角度): 本の放射線から成るアスタリスク

ポリゴンの座標を表す (N, 2) の配列を指定することで、オリジナルの図形をマーカーに指定できます。

fillstyle – マーカーの塗りつぶし方を設定する
fillstyle
に以下の文字列を指定することで、マーカーの塗りつぶし方を設定できます。


markersize / ms – マーカーの大きさを設定する
markersize
または ms
に float を指定することで、マーカーの大きさを設定できます。


markeredgewidth / mew – マーカーの境界線の太さを設定する
markeredgewidth
または mew
で、マーカーの境界線の太さを設定できます。


markeredgecolor / mec – マーカーの境界線の色を設定する
markeredgecolor
または mec
で、 マーカーの境界線の色を設定できます。


markerfacecolor / mfc – マーカーの内部の色を設定する
markerfacecolor
または mfc
で、マーカーの内部の色を設定できます。


markerfacecoloralt – マーカーの内部の色を設定する
markerfacecoloralt
で、fillstyle
で full
以外を指定した場合に、マーカーの内部の塗りつぶさない部分の色を指定します。


markevery – マーカーの配置間隔を設定する
markevery
で、マーカーの配置間隔を設定できます。


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